働く道具へ。

前記事を書いてる内に感情の渦に呑み込まれて、収拾のつかなくなった･･･アドマンです。失礼しました！ついでながら、自宅待機を終えたその晩は（案の上）酒に呑まれて、完全OFFの昨日は体調イマイチでした（笑） さて、前回に述べたSPツールのこと。その制作現場に一歩足を踏み入れると、王道たる広告論のキレイゴトなどすっ飛ばされんばかりの嵐が吹きまくるのが日常の、まさにカサカサに乾いた砂漠のようで･･･悔しく辛い時期でした（涙）
何せ、あくまでSPツール＝道具、ですからね。効果を云々言う以前に、まずは担当者が「使いやすい」モノでないといけない。いや、外野から見てると、そもそも本人が「使ってみよう」という気になるよう『納得する』原稿に、というのが出発点ではなかろうか？と。まぁ早い話がアスリートがラケットやシューズを選ぶ時と同じ？そう思えてなりませんでした。

努めて客観的に言うなら「好み」と「思い込み」の温床ってヤツですか。ちなみに私、チラシまみれのその当時、その手のコトでクライアントの担当者や社内の営業氏と意見が食い違ったりすると「『趣味』の問題ですかねぇ」と、チャンバラするより話をはぐらかすコトに。フリー期を含めて現役時代の晩節は、最終決定権を持つトップとじかにやり取りする機会が多く、そんな時はお互い丁々発止と思いの丈をぶつけあったモンです。「イイから言った通りやれ！」なんて方とは間違ってもお付き合いしませんでしたし、信頼関係を前提に言葉を尽くして話し合えば自ずとゴールが見えて来ました。

そもそも本来の広告＝Advertisingでメッセージを発する者とは～かつてコピーライター糸井重里氏が語るには～すなわち「巫女」みたいな存在である、と。つまり、どうしたら『届く』か、あるいは『響く』か。そのためのメッセージはどうあるべきか。より良き答えが降りて来て、人の心に抵抗なく沁みるナカダチを果たす存在でなければならない･･･とまぁ、氏は発言を通してそう伝えたかったんだろうと私は解釈しましたが。
でも。SPでは違うんですね、コレが。社会や世論を動かして（あるいは騒がせて）大きな流れや影響力を喚起するのを通して支持を得るのではなくって。じかに見える、目の前のユーザー達に耳打ちしたり、肩に手をまわしてこちらに呼び込もうとする役割に近い。

そりゃ、考えてみれば（物騒な表現ですが）敵とドンパチやってる戦場にあって、そこの地形とか気象条件とか、その他現場の諸々に通じてないとどういう道具＝ツールが最も効果を発揮するか見当がつけられないってワケですからね。実際、かつてはマス広告＝飛行機からの空爆、SP＝銃を手にした白兵戦、そう例えられたモンです。ざっとヤったから、あとは地上でよろしく～そんな役割分担でした。
となれば「できる」営業担当氏ほど、後方基地でアレコレ画策するだけの広告屋よりよほどそのあたりの勘ドコロは心得てるのは当然で。そんな延長から、「結果的に」もっぱら個人の経験や感覚や好みなどが優先される･･･そんな状況に近づく文脈は分からなくもありません。

しかし、ここまで語って来たコトは、原文たるブログをしたためた10年前のさらに少し前までの事情です。そうです。お察しの通り、その頃からジワジワ新聞購読数の減少に伴ってチラシ効果が神通力を失い、このネット＆検索主導＝消費者の皆さんが以前にまして優位な世の中となり。そんな現場の勘どころだけに頼っても決して結果が伴わない、実に厳しくドライな市場になってしまいました。
まずは如何に自社情報と接してもらえるか。そして、さらにその先の契約なり購入まで･･･いやいや、せめて資料請求や問合せのコンバージョンなりとも･･･そんなあたり、クライアントの担当者のみならず、わが勤務先のようにSP企画を考え制作する者もこれまでの常識を捨てて頭を悩ませないといけない、そんなタイヘンな世の中になってしまったのです。

【以下は私の勤務先のPRです】

ネット優位の時代とは言え、それだけで成果を得るには大手並みの広告予算が前提になります。しかし（誤解されないように）大手は打てる手立てはマスから地道なSPチラシまでフルラインで確実に抑えています。いま中小企業の皆さんに求められるのは、如何に自前の"強み”を見つけターゲットを絞り込み、確度の高い情報を効率的に発信するか「ストーリー」を以て臨む事です。

■アッシュデザインでは、販促コンサルタント資格を持つ代表が講師を務めるセミナーを再開！
「お客様の声」から効果的なチラシやHPを作るノウハウを学ぶワークショップ形式の勉強会です。
https://www.assh.co.jp/blog/v/142/
※詳細は上記のアッシュデザインHP内「お知らせ｣ページをご覧ください。